信用スコアとは
信用スコアとは、個人の支払い能力や素行などをスコア化したもので、海外ではこのスコアが高い人に様々な恩恵を受けさせたり、企業の諸々の手続きを簡素化したり、普及が進んでいる。
中国で普及する芝麻信用
中国では、アリババグループが『芝麻信用』というサービスを展開し、5億人以上のユーザーを獲得している。
すでに社会インフラ化しており、婚活で利用されたり、メルカリのようなCtoCアプリでの取引においても、スコアが低いと嫌煙されたりするそう。
日本でも普及する?
日本でも、令和元年は信用スコア元年に!と言われるほど普及を進める動きがあります。
今回お試しするJ.Scoreはみずほ銀行とソフトバンクがタッグを組んで始めたサービスです。
○○ペイが乱立する日本で、統合的にスコアリングをして各種サービスに活用していくのは難易度が高いような気もしますが…。
個人情報の取り扱いについても、自治体や各店舗・機関などでルールが違っていたりすると思いますので、その辺りは段階的にということになるでしょうか。
また、新しいサービスが展開されると必ず悪いことを考える輩が出てきます。
信用スコアで言えば、不正にスコアが上がるように高額商品の購入履歴をでっちあげるなど…。実際に中国でも事例が上がってきているようです。
J.Score(ジェイスコア)アプリのAI診断を試す
J.Score(ジェイスコア)アプリとは
あふれる「未体験」に。
J.Scoreホームページより
J.Scoreアプリでは、簡単な質問に答えるだけで、ビッグデータとAI技術により分析されたスコアが分かります。
サービス提供元のみずほ銀行とソフトバンクが既に持っている情報も活用しながら…といった感じですかね。
また、性格やライフスタイル、日々の行いによってもスコアは変動します。
「個人を特定する情報」の入力は不要とのことですが、抵抗のある方は中止してください。
算出されたスコアは、融資サービスなどに活用できます。
診断を試してみる
やっていきます。質問は以下のように簡単なもの。全部で20問ですね。
多少猫を被ってスコアが上がりそうな回答を選ぶ人もいそうですが、年収などは後でバレますね。
すべての質問に回答後、しばらく待つと以下画面に。スコア算出中はAIが頑張って計算してくれているのでしょう。
わりとあっさり出ました。
融資の基準は600点以上とのことで、ぎりぎりのラインでしょうか。
診断して終わり…ではなく、歩いた歩数や継続的な学習習慣によりスコアアップが狙えるのは面白いところですね。
まとめ
スコア測定は手軽だが恩恵の拡大を
J.Scoreアプリでは、 質問に答えるだけで、お手軽に自分の信用スコアが測れました。
年収などを聞かれるため、怪しいのでは…?という気持ちも湧いてきて当然だと思います。
与信枠の審査手続きの簡素版と考えれば、やっていることは近いものがあると思いますので、安全は安全なのですが。
現状、日本ではスコアが高いことによる恩恵が薄い(というよりも、どのスコアサービスでもほぼほぼ自社の融資サービスに恩恵を設定しているだけ)ので、なかなかやってみよう!という気が起きないと思います。(LINE ScoreはLINE Pay(ラインペイ)のポイント還元率アップがあったりしますが…)
これから、信用スコアを利用してできることや恩恵がもっと増えていけば、利用者も増えて更に盛り上がっていく可能性はあるかと。
日本人は善行を積んでポイントが貯まる仕組み自体は結構好きだと思いますので…。
規制緩和ができるか
法整備についても、ある程度見切り発車的にやってしまうのも手かもしれません。
中国の2015年からのデジタル発展は、規制緩和、つまり「やってはいけないことを決める制度」に支えられています。対して日本は、「やっていいことを決める制度」が通常です。
藤井保文・尾原和啓 『アフターデジタル』、日経BP、2019
上記は『アフターデジタル』からの引用ですが、日本では「やっていいこと」を順次解放していく方式のため、どうしても法整備が遅れてしまいます。
先進技術については、ぜひ中国に倣って「やってはいけないこと」を決めてそれ以外はOK!という方式で旗振りを推進してもらいたいものです。
『アフターデジタル』は、“すべてがオンラインになる”未来について学べる良書です。
IT業界だけでなく、様々な業界で働くビジネスパーソンに刺さる内容が本書にはあると思います。
ぜひご一読を。
それでは、また次回!
平成生まれのアラサー文系ぽんこつシステムエンジニア。
エンジニアらしく技術系の記事を書いたり、全く関係ない記事を書いたり、まったりやっていきたいです。
AI(人工知能)、デジタルマーケティング、DX、Office365活用、ガジェットなどに興味があります。
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