その承認ワークフロー、Power Automateにしませんか?
おそらく多くの会社に存在するであろう承認ワークフローですが、システムのベースは紙であったりExceであったり様々かと思います。
今回は、MicrosoftのPower Automateで簡単・お手軽に承認ワークフローを作りませんか?という内容で進めていきます。
Power Automateとは?というところは年明けの以下記事にてちらっと紹介済です。
SharePointでリストを作成する
まずは、承認フローで用いるリストを作っていきます。
サイトトップより、[新規]プルダウンの中から[リスト]を選択。今回は「承認」というリストを作成しました。
列を追加していきます。必要な項目はとりあえず以下の項目辺りでしょうか。
- ステータス
- タイトル
- 部署
- 備考
- 添付ファイル
- 更新日時
- 更新者
デフォルトで用意されている項目も多いです。今回足したのはステータス、部署、備考…ぐらいだったと思います。添付ファイル辺りが備え付けであるのはありがたいですね。
[列の追加]から列を追加したり、[すべてのアイテム]から[現在のビューの編集]を選択して列の並び順を入れ替えたりできます。(アイテムの並び順も変更可。私は更新日時降順にしました。)
ざっくり完成しましたので、テストで1つアイテムを新規追加してみます。
このアイテム追加をトリガーにして、Power Automateが承認者にメールを送り、承認者は承認・拒否を選択するという流れを目指します。
件数が増えてくるとステータスがどちらか分かりづらくなるので、色を付けておくと良いです。
以下は[ステータス]⇒[列の設定]⇒[この列の書式設定]より、承認を青・拒否を赤に色付けしてみたものです。
リストはとりあえずこれで完成です。足りない項目があれば、いつでも足すことができます。
Power Automateで承認ワークフローを作る
承認ワークフローの作成
さて、いよいよPower Automateにて承認ワークフローの作成です。
こちらからPower Automateへサインインしましょう。
ありがたいことに、今回やりたいことにかなり近いテンプレートがありますので、テンプレートベースで作っていきます。
承認タブで一番人気の、「新しいアイテムが追加されたときに承認を開始する」ですね。
クリックすると、諸々の接続先(OutlookやらSharePointやら)の設定を要求されますので、適切なものを選択し、続行。
テンプレートが開きます。何やら難しく見えますが、最低限設定が必要なのは以下項目。
- サイトのアドレス(先ほど作成したリストのアドレスでOK、選択式。)
- リスト名(こちらも先ほど作成したもの、選択式。)
- Assigned To(承認者。こちらのアドレスに承認依頼のメールを飛ばします。)
また、承認者が承認・拒否をした際に、SharePointのリストのステータスが自動で変わるようにしたいので、ちょこっといじります。
以下のような感じでOKかと。承認・拒否時のフローに、[項目の更新]と[項目の更新2]というアクションをそれぞれ追加しただけです。
動作テスト
動作テストしてみましょう!
ますはSharePointのリストにアイテムの追加。
アイテムの追加をPower Automateがトリガーとして拾い、承認者にメールします。
内容は以下のような感じ。ところどころ英語になっていたりタイムゾーンが違っていたりしますが、その辺りはカスタマイズにより解消可能です。
承認者は、この場で承認・拒否を選ぶこともできます(理由の入力も可能)し、リンク先で添付ファイル等を参照してから、そのままSharePoint上でステータス変更 or メールに戻って承認行為を実施という運用にもできます。
今回は、メール上で「OKです。」と理由(オプション)を入力して『送信』を押下。
すると、以下のように申請者へステータスが承認・拒否になったよ!とお知らせが届きます。
承認時のコメントもしっかり載っていますね。細かい文面はもちろんカスタマイズ可能です。
リスト側のステータスも見に行きます。
ちゃんと変わっていますね!
上手くいかない場合は、Power Automateのマイフローより、実行履歴を確認して、原因箇所を特定してみてください。ブロック単位にエラーコード等確認できるはずです。
まとめ
今回は、MicrosoftのPower Automateを用いて承認ワークフローを作成してみました。
テンプレートをベースにできたこともあり、簡単・お手軽に完成まで行けました。
実運用となると、拒否となった際の再申請フローなど、もっと考えなければいけないことも出てくるかと思います。また時間があるときにその辺りのカスタマイズ編をご紹介できればと思います。
2020/05/18 追記
再申請時のフローを考えてみました。よろしければこちらもご参照ください。
今回のように都合よくテンプレートが見つからなくても、フローの中身は最後には「○○したら(○○の状態になったら)、××する」 の集合体になるはずですので、色々と試してみると思わぬところで工数削減できるかもしれません。
それでは、また次回!
平成生まれのアラサー文系ぽんこつシステムエンジニア。
エンジニアらしく技術系の記事を書いたり、全く関係ない記事を書いたり、まったりやっていきたいです。
AI(人工知能)、デジタルマーケティング、DX、Office365活用、ガジェットなどに興味があります。
コメント
まさにやりたい事のガイドを提供して頂きました。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます!
ちょうど今週、本記事のカスタマイズ編(拒否⇒再申請時のフローなど)を投稿しようと考えておりましたので、お役立ていただけたようで大変励みになります。
先日、カスタマイズ編を公開いたしました!
https://ponkotsu-se.com/power-automate-workflow-customize/
ぜひ、こちらの記事もお時間のある際にご覧いただければと思います。