【感想】『アフターデジタル』オフラインのない時代に生き残る

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『アフターデジタル』の内容

内容紹介については、Amazon商品ページ等にも記載があるかと思いますので、手短に…。

まず、タイトルにもなっている“アフターデジタル”および対義語として用いられる“ビフォアデジタル”について、以下のように定義されています。

「リアル世界がデジタル世界に包含される」

『アフターデジタル』 P.46より

【ビフォアデジタル】リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる。

【アフターデジタル】デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる。

『アフターデジタル』 P.47より

近年、日本企業でもデジタルトランスフォーメーション(DX)の需要が高まっていますが、DXとは何なのか・結局何をすればいいのか分からない企業が多いです。

中国をはじめとして諸外国でデジタル化が進む中、電子決済を取ってみても日本は○○ペイが乱立し、未だに現金派の消費者が主流となっています。

DXを推進するにあたり、“デジタルを付加価値として活用する”という視点ではなく、”オンラインとオフラインの主従関係が逆転する”という視点が必要になります。

デジタル化が進んだ社会では、あらゆる行動がデータ化され、売り手・買い手双方にメリットがあります。

データが集まると、最適なタイミングにおいて最適なコンテンツを最適な方式で提供することが可能になります。

OMO(Online-Merge-Offline)思考の売り手は、買い手に自由な選択肢を提供でき、ユーザー志向・顧客視点で物事を考えられます。

製品単体での価値提供ではなく、デジタルサービスと掛け合わせた体験的な価値提供となり、企業がどう顧客に寄り添い続けるかが重要になってきます。

その他、充実の内容ですが、ざっくり上記の内容です。

『アフターデジタル』の感想

そのデジタル化は、目的になっていないか?

我が社も例外ではありませんが、確かに日本企業はDXで何をすべきか分からずに、デジタル化が“目的”になってしまっている企業が多い気がします。

セルフレジ導入や公式アプリ作成がゴールになってしまい、”やったー。目的達成だー。”という感じ。

先日、某衣料品店にてセルフレジが導入されていたのですが、会計列の先頭で支払い方法を聞いてセルフレジか従来のレジかを振り分けるためだけの店員さんが居たときは、さすがにこれは…と思いました。

セルフレジで使えるカード・使えないカードがあるみたいなのですが、それこそデジタルサイネージ等(極論、段ボール)に表示(記載)で良いのでは?と思いつつ。

デジタル化はあくまで“手段”です。ツールとして上手く使いこなして、本来の目的を果たすべきなのですが、なかなか上手くは行かないようで…。

日本企業も変われるか

日本企業(とりわけ、レガシー企業)の特徴として、新しい動きを極端に嫌う傾向がありますよね。効率が悪くても、今までのやり方で問題ないなら変えたくない!という謎理論ですね。

これには本書にも記載の通り、小さな成功を積み重ねて外堀を埋めつつ、徐々に大きな動きにしていくしかないかと。

信用スコアについても本書では触れられていますが、その辺りにつきましては私も過去記事で軽く触れておりますので、よろしければ合わせてご覧いただけますと幸いです。

企業に求められること

結局、モノを売る戦いから”良い体験”を提供する合戦になっていく中で、そこで勝てるような変革をしていく必要があるということだと思います。

トヨタ自動車を例にしますと、豊田章男社長が、2018年10月に「自動車をつくる会社」から、「モビリティカンパニー」 になると宣言したのも、まさにこの辺りの潮流を意識してのことだと思います。MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)という言葉もよく聞くようになりましたね。

更に直近では、キャッシュレス決済アプリ『TOYOTA Wallet』のサービスを開始し、より顧客との接点を増やそうとしています。プラットフォームを作り、アプリを使ってもらうことで行動データを取れるというところも、ねらいとして当然あるかと思います。

顧客とのタッチポイント(接点)を増やし、良い体験を高頻度で提供していくことが、これからの企業には求められてくると思います。

まずは、小さな成功から…。

それでは、また次回!

 

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